2000形電車

概要


■はじめに

 瑞霞電鉄全線の最大連結両数が6両となり、また、日中の見霄ヶ崎~瑞霞海港方面系統の列車を3両編成で運行することに伴い、2000形、2030形それぞれ3両×10編成を導入し、2016年4月2日のダイヤ改定より運行を開始しました。

■エクステリア


   2000形はロングシート3扉、2030形はセミクロスシート2扉です。増解結はラッシュ時に限られるため、先頭車両前面の扉はオフセットとして非常用としました。

 前頭部はこれまでの車両とは一線を画し、曲線を用いたスタイルとすることにより、これまでの切妻型のスタイルから脱却、新たな瑞霞電鉄のイメージが生まれるように試みています。さらに、床下だけではなく屋根上にもカバーを配して全体の凹凸を意識させないようにしています。

 従来の形式では車両に巻かれた帯により瑞霞電鉄の車両であることを示していましたが、2000形電車は配色を一新して前面部や肩部、裾部に濃紅を配して全体を引き締まらせる大胆な色遣いとしました。また、旅客用の乗降扉に黄色を配して、乗降口が一目で分かるようにしました。

 種別・行先表示器はフルカラーLEDを初めて採用しました。瑞霞電鉄の多彩な種別を表現することができるため、誤乗防止に力を発揮するでしょう。

■インテリア

 2000形は瑞霞電鉄初のロングシートを採用しました。ドア間は6人掛け、車端部は3人掛けとしています。但し、多目的スペースがある箇所は4人掛けとしています。

 座席にはスタンションポールを設置することで、着席時、又は立席時の補助、定員着席の促進、また安全性の向上に寄与しています。

 余談ですが、ロングシートの導入に際して瑞霞諸島の世論は二分しました。島外へ出たことの無い瑞霞諸島民は従来の車両から鉄道=クロスシートの考えを持っているために、1両当たりの着席定員数が減少する2000形は非人道的だとする反対派と、慢性化する混雑や列車を増発しても対応しきれなくなりつつある瑞霞電鉄の現状を鑑みて、ロングシート車両の導入は仕方ないものであるという賛成派に分かれ、一時期社会問題となるほどでした。

 2000形電車の窓は大小2種類のみとし、大きな窓は固定窓、小さな窓は開閉可能としています。なお、車端部の窓は、転落防止幌設置に伴い、採光性が期待されないことから設置していません。

 2000形のカーテンは下降フリーストップ式カーテンを採用しています。

 運転室につきましては、非常用通路がオフセットとなりましたためにゆとりを持った機器配置とし、着席位置を少し進行方向右側に移動させています。運転台は、瑞霞電鉄初となります、T型ワンハンドルマスコンを採用しました。導入当初は慣れない操作方法に戸惑う運転士も、運転中に片手でモニタ等の各種機器を操作することが可能になった事に関しては好まれているようです。

  2030形は従来の車両と同様の2扉ですが、2030形では両開きとなりました。扉の位置は2000形と合わせてあります。車両中央部は従来の車両と同様に転換クロスシートを採用しています。ただし、扉付近は2人掛け、又は、3人掛けのロングシートとして混雑の軽減を図っています。

 2030形のカーテンは1800形電車と同様に灰桜色の横引き式カーテンを採用しています。

 その他の設備等に関しては2000形に準じてています。

 

 共通の設備としまして、各車両の4位ドア・果最島造船所寄りに多目的スペースを設けています。各ドア上と車端部、ドア間にLCD式案内装置を2基ずつ設置することにより旅客案内等、様々な情報を提供できるように努めています。

■機器類

 制御方式は1800形電車に引き続いてVVVF制御を採用しました。

 主制御装置は、2000形・2030形と2050形・2080形にVVVFインバータ装置を各1基ずつ搭載し、それぞれ搭載車の4軸と2100形・2130形の2軸、計6軸を制御しています。

 補助電源装置は2100形・2130形にSIV装置を1基搭載し、3両分の補助回路を制御しています。

 2000形・2030形と2050形・2080形の屋根上妻面側に蓄電池を搭載しています。整流装置で作られた直流100V電流を蓄え、SIVが故障した際に、蓄えた電気を利用して、短時間ではありますが運転を可能としています。

 電動空気圧縮機は2100形・2130形に搭載して編成全体の空気をまかなっています。

 歯数比は3.91とかなり低く設定されており、高出力の電動機と合わせて走行中の騒音の軽減に貢献しています。

 2000形電車は本島の車両と同じ機器をできるだけ採用し、コストダウンに努めています。

■性能

 従来の車両と同様、営業時における最高速度は60km/h、加速度は2.5km/hです。しかし、前述の通り各種機器を本島で使用されている車両と同一としたために、性能としては十分すぎるほどとなりましたが、これは運転時における余裕としています。

■おわりに

 2000形、2030形ともに10編成ずつ導入されました。広くなった運転室は、初めは運転士に好まれましたが、従来の形式と運転感覚が大きく異なることから次第に不満の声が上がるようになりました。

 また、ロングシート部の座席は本島の車両と同様とした結果、背中までしか背もたれが無いことにより旅客から苦情が相次いだため、2200形電車以降は改善されることと思われます。

主要諸元表


定員

2000形・2050形:各97人(座席28人+立席69人)

2100形:107人(座席34人+立席73人)

2030形・2080形:各92人(座席36人+立席56人)

2130形:101人(座席57人+立席44人)

 連結面間距離

14650 mm

車体長

14050 mm

車体幅

2750 mm

車体高

4000 mm

台車中心間距離

8650 mm

固定軸距

2000 mm

主電動機

200 kW × 4 / 両

制御方式

IGBT-VVVFインバータ制御

加速度

2.5 km/h/s

減速度

5.0 km/h/s

最高運転速度

60 km/h

車体

ステンレス製