第2編 旅客営業


第4章 乗車券類の効力

 第1節 通則

 

(乗車券類の使用条件)

第43条 乗車券類は、乗車人員および乗車回数を記載したものを除き、1 券片をもって 1 人が 1 回に限り、その券面表示事項に従って使用することができる。ただし、全線普通乗車券又は定期乗車券については、その使用回数を制限しない。

2 乗車整理券は、前項の規定によるほか、その区間に有効な乗車券と同時に使用する場合に限り、これを使用することが出来る。

3 同一旅客が、同一区間に対して有効な2枚以上の同種の乗車券を所持する場合は、当該乗車については、その1枚のみを使用することが出来る。

4 乗車券類は、乗車以外の目的で乗降場に入出場する場合には、使用することが出来ない。

5 片道普通乗車券は、発行した駅に限らず、いずれの駅においても通用するものとする。

 

(効力の特例)

第44条 乗車券類は、乗車券の券面に表示された発着区間内の途中駅から乗車する場合は、前条(乗車券類の使用条件)の規定にかかわらず、使用することができる。

 

(券面表示事項が不明となった乗車券類)

第45条 乗車券類は、その券面表示事項が不明となったときは、使用することができない。

2 前項の規定により使用できない乗車券類を所持する旅客は、これを駅に差し出して書替えを請求することが出来る。

3 前項の規定により旅客から書替えの請求があった場合は、旅客に悪意がないと認められ、かつ、その不明事項が判別できるときに限って、当該乗車券と引換えに再交付の取扱いをする。

4 前各項の規定は、券面表示事項又は様式の整っていない乗車券類及び裏面の磁気情報が不明の乗車券について準用する。

 

(不乗区間に対する取扱い)

第46条 旅客は、第44条(効力の特例)の規定により乗車券類の券面に表示された発着区間内の途中駅から旅行を開始し、又は同区間内の途中駅で下車した後に前述の駅から乗車した場合の不乗区間については、乗車の請求をすることができない。

 

(有効期間の起算日)

第47条 乗車券類の有効期間は、有効期間の開始日を特に指定して発売したものを除き、当該乗車券類を発行した当日から起算する。

 

(乗車券類不正使用未遂の場合の取扱方)

第48条 旅客が、当該乗車について効力のない乗車券類を使用しようとした場合は、これを無効として回収する。ただし、他の乗車について使用できるものであって、旅客に悪意がなく、その証明ができる場合はこの限りではない。